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顎が小さい子供は非抜歯矯正できる?専門医が語る成功条件と治療開始の最適タイミング

顎が小さい子供の矯正治療、本当に歯を抜かずにできるのか

「うちの子、顎が小さくて歯並びが心配…」そんな悩みを抱える親御さんは少なくありません。

実際、現代の子供たちは食生活の変化により顎が小さくなる傾向にあり、永久歯が生えるスペースが不足しているケースが増えています。そして多くの親御さんが「できれば歯を抜かずに矯正したい」と願っているのではないでしょうか。

私はココロデンタル恵比寿で理事長を務める小林弘樹と申します。日本大学歯学部を卒業後、複数の歯科医院で経験を積み、2017年にココロデンタル恵比寿を開院しました。これまで数多くの小児矯正を手がけてきた経験から、顎が小さい子供の非抜歯矯正について、その可能性と限界、そして成功のための条件をお伝えしたいと思います。

結論から申し上げますと、顎が小さい子供でも非抜歯矯正は可能です。ただし、すべてのケースで適用できるわけではありません。治療開始のタイミング、顎の成長段階、歯並びの状態など、いくつかの重要な条件があります。この記事では、非抜歯矯正が成功する条件と、治療を始める最適なタイミングについて詳しく解説していきます。

非抜歯矯正とは何か?基本的な考え方を理解する

非抜歯矯正とは、健康な永久歯を抜かずに歯並びを整える矯正治療のことです。

従来の矯正治療では、歯が並ぶスペースを確保するために小臼歯(前から数えて4番目や5番目の歯)を抜くことが一般的でした。しかし近年では、矯正技術の進歩や装置の改良により、歯を抜かずに治療できるケースが増えています。

非抜歯矯正の基本的なアプローチは、顎の成長を利用したり、歯列の幅を広げたりすることで、永久歯が並ぶためのスペースを確保することにあります。特に成長期の子供の場合、顎の骨が柔軟で成長段階にあるため、非抜歯での治療が成功しやすい傾向があります。

非抜歯矯正が注目される理由

「自分の歯を残したい」という患者様の希望が高まっています。永久歯は一度失うと二度と生えてきません。そのため、できるだけ歯を抜かずに機能的かつ美しい歯並びを実現したいというニーズが増加しているのです。

また、非抜歯矯正には抜歯に伴う痛みや腫れ、治癒期間が不要というメリットもあります。お子様にとっても、親御さんにとっても、心理的・身体的な負担が少ない治療法と言えるでしょう。

抜歯矯正との違いとは

抜歯矯正では、歯を後方に移動させるスペースを確保するために健康な歯を抜きます。これにより、見た目の美しさや噛み合わせの改善が行われてきました。しかし、抜歯によるスペース確保は、歯列全体にかかる力のバランスに影響することもあり、慎重な診断と治療計画が求められます。

一方、非抜歯矯正は、できる限り歯を残したまま、歯列を広げたり、歯の位置を工夫したりしてスペースを作り出す治療法です。装置や技術の進歩により、歯を抜かずに矯正を行えるケースが増えており、これが患者様にとって大きな魅力となっています。

顎が小さい子供に非抜歯矯正が適している理由

顎が小さい子供こそ、実は非抜歯矯正の恩恵を最も受けられる可能性があります。

成長期の子供は、骨格が柔軟で顎の拡大が可能なため、スペース不足が原因の歯並びの問題でも、歯を抜かずに解決できる可能性が高いのです。特に「第1期治療」と呼ばれる時期、つまり乳歯と永久歯が混在する時期(混合歯列期)に矯正を始めることで、永久歯の生えるスペースを作りやすくなります。

成長期の顎の特性を活かす

6歳から12歳頃の混合歯列期は、顎の成長が著しく、矯正治療を始めるのに適しています。この時期には、顎の成長を促進、あるいは抑制させることで、永久歯が生えてくるスペースを整えることができるのです。

顎の拡大などを行ってバランスを整える治療を早期から取り入れることで、後々生えてくる永久歯の矯正治療を行う際、非抜歯での治療ができる可能性が高くなります。成長期に噛み合わせを改善しておくことで、バランスのよい顔つきへと成長を促せるでしょう。

使用される主な装置

非抜歯矯正では、様々な装置が使用されます。拡大床は顎の幅を広げてスペースを作り、歯列を整える基盤を作ります。機能的矯正装置は顎の成長方向をコントロールし、骨格のバランスを改善します。

また、マウスピース型矯正装置は透明で目立ちにくく取り外しが可能で、軽度から中度の歯列不正に対応できます。当院でも3D口腔内スキャナーとCT画像を使った診査・診断、治療前と治療後のシミュレーションの確認など、最新の技術を用いたマウスピース矯正に対応しています。

非抜歯矯正のメリット

非抜歯矯正には多くのメリットがあります。まず、自然な歯並びを保てることです。人間の歯は、本来の生え方や噛み合わせに意味があります。非抜歯矯正では、歯列のアーチ(歯の並びの曲線)を崩さず、自然な形を活かしながら歯並びを整えることができます。

また、顎のバランスを整え、顔立ちが美しくなる効果も期待できます。歯並びは顔全体の印象に大きな影響を与えます。特に、上下の顎のバランスや噛み合わせの位置は、横顔やフェイスラインに直結します。非抜歯矯正では、顎の骨格や筋肉の成長を促すような方法を採用することもあり、単なる「見た目の矯正」にとどまらず、骨格的なバランスを整えることが可能です。

非抜歯矯正の成功条件とは?専門医の視点から

非抜歯矯正が成功するかどうかは、いくつかの重要な条件に左右されます。

すべての症例で非抜歯矯正が適用できるわけではありません。スペースの不足が著しい場合や、歯のサイズが顎に対して大きすぎるケースでは、抜歯が避けられないこともあります。重要なのは、矯正歯科医が顎の成長予測や歯の大きさ・位置関係などを総合的に診断し、抜歯の有無を判断することです。

治療開始のタイミングが最も重要

非抜歯矯正の成功において、治療開始のタイミングは極めて重要です。受け口の場合は、3歳から4歳頃など、かなり早い時期から治療を行うことが望ましいとされています。受け口は反対咬合・下顎前突とも言い、下の前歯が上の前歯より突き出ている不正咬合を指します。

骨格起因の場合もあるため、大人になってから治療をしようとすると外科処置が必要になるケースもあります。受け口の治療では、小さなお子様にも安全に扱えるマウスピースタイプの装置を使用します。寝ている時間に装着して治療するため、お子様の負担も少ないのです。

顎の成長段階と治療方針

混合歯列期(6歳から12歳頃)は、一般的に矯正治療を始めるのに適した時期とされています。この時期の治療は「1期治療」と呼ばれ、顎の成長を促進、あるいは抑制させることで、永久歯が生えてくるスペースを整えることができます。

1期治療の目的は歯そのものを並べるというよりも、今後生えてくる永久歯が正しく並ぶように顎やお口の状態を整えていくものになります。1期治療を終えた後で、引き続き2期治療へ移行する患者様も多くいらっしゃいます。

「治療期間が長くなってかわいそう」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は1期治療を受けている方が治療期間は短くなります。バランスよく顎を成長させることで、永久歯のスペースをしっかりと確保することが1期治療の主な目的です。

適応できる症例とできない症例

非抜歯矯正が適応できるかどうかは、歯並びの状態や顎の大きさ、歯のサイズなど、様々な要素によって判断されます。軽度から中度の叢生(歯の重なり)や、顎の成長を利用できる成長期のお子様の場合は、非抜歯矯正が適用できる可能性が高くなります。

一方で、重度の叢生や、顎と歯のサイズの不調和が著しい場合、骨格的な問題が大きい場合などは、抜歯が必要になることもあります。無理に非抜歯で歯を並べた場合、理想的な歯並びに仕上がらないことがあるため、専門医による正確な診断が不可欠です。

治療開始の最適タイミングを見極める方法

「いつから矯正を始めればいいのか」は、多くの親御さんが抱える疑問です。

矯正治療を始めるべき時期には、主に3つのタイミングがあります。受け口の場合は3歳から4歳頃、それ以外の不正咬合に関しては混合歯列期(6歳から12歳頃)、そして永久歯が生え揃った後の永久歯列期です。

お子様の歯並びをチェックするポイント

日常生活の中で、お子様の歯並びに気を配ることが大切です。前歯が重なり合っている、出っ歯や受け口になっている、噛み合わせが深すぎる、顎が小さくて歯がきちんと収まらないなど、気になる点があれば早めに専門医に相談することをお勧めします。

また、口呼吸や舌癖などの習癖も歯並びに影響を与えます。これらの習癖がある場合は、早期に改善することで、将来的な歯並びの問題を予防できる可能性があります。

専門医による診断の重要性

非抜歯矯正が可能かどうかは、専門医による精密な診断が必要です。当院では、3D口腔内スキャナーとCT画像を使った診査・診断を行い、治療前と治療後の患者様の口腔内シミュレーションを確認していただけます。

診査・診断の段階では費用は一切かかりません。正確性が高く、目立ちにくい矯正歯科治療をお探しの方は、ぜひ一度専門医にご相談ください。患者様の現状を正確に把握し、最適な治療計画をご提案いたします。

治療期間と費用の目安

非抜歯矯正の治療期間は、症例によって異なりますが、1期治療で1年から2年程度、2期治療を含めると全体で2年から3年程度が一般的です。ただし、治療開始時期や症例の複雑さによって変動します。

費用については、治療内容や使用する装置によって異なります。当院では事前に費用を明確にお伝えし、追加の内容がない限り、お話しした以上の金額を請求することはありません。患者様に合わせたオーダーメイドの治療内容を提供していますので、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ:顎が小さい子供の非抜歯矯正を成功させるために

顎が小さい子供でも、適切なタイミングと条件が揃えば、非抜歯矯正は十分に可能です。

成功の鍵は、早期の診断と治療開始にあります。特に混合歯列期(6歳から12歳頃)は、顎の成長を利用して永久歯のスペースを確保できる貴重な時期です。この時期を逃さず、専門医による正確な診断を受けることが重要です。

ただし、すべてのケースで非抜歯矯正が適用できるわけではありません。重度の叢生や骨格的な問題が大きい場合は、抜歯が必要になることもあります。無理に非抜歯で進めることで、理想的な仕上がりにならない可能性もあるため、専門医との十分な相談が不可欠です。

当院では、患者様一人ひとりの口腔状態を正確に把握するため、精密検査を実施しています。3D口腔内スキャナーとCT画像を使った診査・診断により、治療前後のシミュレーションをご確認いただけます。患様の現状に合わせて柔軟に対応し、オーダーメイドの治療を提供しています。

お子様の歯並びでお悩みの方、非抜歯矯正が可能かどうか知りたい方は、ぜひ一度専門医にご相談ください。早期の相談が、お子様の美しい笑顔と健康な歯並びへの第一歩となります。

恵比寿駅西口徒歩1分、平日21時まで、土曜18時まで診療を行っている当院は、お仕事帰りや買い物の合間にも通院しやすい環境を整えています。全室完全個室の落ち着いた空間で、痛みの少ない治療と予防歯科を重視した診療を提供しています。詳しくはココロデンタル恵比寿の公式サイトをご覧ください。

著者情報

ココロデンタル 院長 小林 弘樹 Hiroki Kobayashi

経歴

2010年 日本大学歯学部卒業

2010年 日本大学歯学部附属歯科病院勤務

2011年 大崎シティデンタルクリニック勤務

2015年 麻布シティデンタルクリニック勤務

2017年 ココロデンタル恵比寿

2021年 ココロデンタル西麻布

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