大人の歯列矯正に年齢制限はない|シニア世代が知るべき治療の真実
「もう年だから」と諦めていませんか?
歯並びが気になっていても、「この年齢で矯正なんて」と躊躇されている方は少なくありません。
実は、歯列矯正に年齢の上限はないのです。60代、70代から治療を始める方も増えており、健康な歯と歯茎があれば、何歳からでも矯正治療は可能です。むしろ、シニア世代だからこそ得られるメリットも多く存在します。
近年では矯正治療を受ける成人の割合が4割に増加し、そのうち2割が50代以上のシニア世代となっています。健康意識の高まりとともに、「歯の健康は財産」という認識が広がり、予防への関心も高まっているのです。
この記事では、シニア世代の歯列矯正について、年齢制限の有無、治療を始める際の注意点、そして得られるメリットまで、歯科医師の視点から詳しく解説します。
歯列矯正に年齢制限は本当にないのか
結論から申し上げると、矯正治療に明確な年齢制限はありません。
歯の健康状態が良好で、支えている顎の骨がしっかりしている状況にあれば、基本的に年齢制限なく受けていただくことができます。歯を支える骨は年齢を重ねても動くため、矯正はシニアでも可能なのです。
歯が動くメカニズムは「骨代謝」によるものです。矯正装置で歯に一定の力をかけると、歯の移動方向で骨が吸収・再生を繰り返します。この現象を「骨リモデリング」と呼び、加齢によって遅くはなるものの、完全に失われることはありません。

年齢よりも大切なのは口腔内の健康状態
矯正治療を受けられるかどうかは、年齢ではなく以下の条件が整っているかどうかで判断されます。
- 歯槽骨(歯を支える骨)が十分にある
- 歯茎に炎症がない
- 全身疾患(糖尿病や骨粗しょう症など)がコントロールされている
- 虫歯や歯周病が治療されている
これらの条件を満たせば、シニア世代でも問題なく矯正治療が行えます。「もう遅い」という思い込みではなく、「今の状態で最適な治療を選ぶ」ことが大切なのです。
シニア矯正で気をつけたい特有の課題
ただし、シニア世代特有の注意点があることも事実です。
加齢により骨の再生力が低下し、歯の移動速度が遅くなる傾向があります。そのため、若年層よりも治療期間がやや長くなることがあります。また、矯正の圧力による歯槽骨の吸収や損傷が起こりやすくなる可能性もあります。
歯周病がある場合、矯正治療中に症状が悪化するリスクがあるため、治療前にしっかりと歯周病の有無をチェックし、必要に応じて歯周治療を行うことが安全なスタートにつながります。
シニア世代が矯正を始める際の注意点
シニア世代の歯列矯正では、若年層とは異なるリスクや課題が伴います。
そのため、治療を受ける前に十分な理解が必要です。ここでは、実際に治療を始める際に確認すべきポイントを詳しく解説します。
歯と歯茎の健康状態を徹底的に確認する
まず最も重要なのは、歯や歯茎の健康状態です。
歯周病が進行していると、矯正治療による歯の移動が難しくなります。矯正治療を始める前に、歯周病の治療を優先する必要があり、歯周病の進行度によっては矯正治療そのものが難しくなる場合もあります。
年齢とともに歯の根が短くなっていることがあり、矯正による負担でさらに短くなる可能性があります。歯の根の吸収が進むと、歯がぐらつく原因にもなるため、事前の精密検査が欠かせません。
既存の被せ物や詰め物への対応
シニア世代の方は、既に被せ物や詰め物をしていることが多く、それが矯正治療の計画に影響を与える可能性があります。
矯正装置をつける前に、被せ物や詰め物がしっかりと機能しているか確認することが重要です。古くなった被せ物がある場合は、矯正前に交換が必要になることもあります。補綴物が多いと、装置の装着が困難になり、治療法の選択肢が制限されることもあるのです。
治療期間とリスクを正しく理解する
シニア世代の歯列矯正は、若年層と比べて治療期間が長くなる可能性があります。
加齢によって骨の代謝が低下しているため、歯の移動速度が遅くなります。矯正治療の期間が長引くと、口腔内の清掃がより難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まることもあります。長期間の圧力によって歯の根が吸収されるリスクがあり、歯根吸収が進むと、最悪の場合、歯を失うこともあり得ます。
矯正後はリテーナー(保定装置)を使用しないと、歯が元の位置に戻ってしまう可能性があります。シニア世代では、保定期間が長くなる場合もあるため、継続的なケアが求められます。

シニア世代に適した矯正方法の選択
シニア世代には、さまざまな矯正方法があります。
それぞれの特徴を理解し、ご自身に合った治療法を選びましょう。当院では、患者様のライフスタイルや治療目的に合わせて、最適な方法をご提案しています。
マウスピース矯正という選択肢
目立ちにくく、取り外し可能で衛生的なマウスピース矯正は、シニア世代に特におすすめです。
当院では、3D口腔内スキャナーとCT画像を使った精密な診査・診断を行い、治療前と治療後の患者様の口腔内シミュレーションを確認していただけます。透明で目立ちにくいため、日常生活への影響も最小限に抑えられます。
ただし、長時間の装着が必要なため、自己管理が重要になります。ライフスタイルに合うか、事前にしっかりと確認することが大切です。
ワイヤー矯正と部分矯正
ワイヤー矯正(表側・裏側)は、確実に歯を動かせる方法です。
表側矯正は見た目が気になることもありますが、効果は確実です。裏側矯正は目立ちにくいものの、装置が舌に当たり違和感を覚えることもあります。
前歯だけなど、部分的に矯正する「部分矯正」という方法もあります。短期間で済むことが多く、費用も抑えられますが、全体矯正と比べると適応できる症例が限られます。
インプラントや被せ物がある場合の対応
インプラントや被せ物がある場合でも、矯正治療は可能です。
ただし、インプラントは固定されて動かせないため、その位置を基準に他の歯を動かす計画が必要です。当院では、歯科用CTやマイクロスコープを使って精密な治療計画を立案し、インプラント周囲炎などのトラブルがある場合は先に治療を行います。
古い被せ物を交換して形態を調整することも可能です。「治療済みの歯がある=矯正できない」ではなく、現在の状態に合わせた矯正計画で、美しく機能的なお口を実現できます。
シニア矯正で得られる健康と審美のメリット
矯正治療は単に歯並びを整えるだけではありません。
見た目はもちろん、身体にもよい効果をもたらすメリットがたくさんあります。ここでは、シニア世代が矯正治療をすることで得られる可能性があるメリットをご紹介します。
見た目の若々しさを取り戻す
年齢を重ねると、口元の締まりが緩くなったり歯茎が下がったりすることで歯が見えやすくなります。
以前は気にならなかった重なり部分や歯のすき間などが目立ちやすくなることもあり、老けた口元の印象を際立たせてしまうこともあるのです。矯正治療で歯並びが整うとこのような悩みが解消され、口元が今よりも若々しくなります。
歯列矯正で噛み合わせが整うとお口の機能が効率的に働き、左右の筋肉のバランスも良くなるため動かしやすくなり、ほうれい線やたるみの解消につながります。今よりも口元が若返るという効果を感じる方もいらっしゃいます。
活舌の改善と会話の楽しみ
不正咬合があると息が漏れたり舌が動かしにくくなり、サ行やラ行が出しにくいといった活舌の悪さを感じる方もいます。
特に年齢を重ねると舌の動きが悪くなり喉の方へ沈下する傾向にあるため、余計に活舌が悪くなりがちです。矯正治療でこれらの原因が解消されれば、現状よりも活舌が良くなることが予測されます。会話の楽しみも増え、お友達とのおでかけや交流が楽しくなったという方も多くいらっしゃいます。
咀嚼機能の向上と消化への好影響
歯並びが悪いと噛み合わせのズレがあることが多く、十分に噛み砕いて飲み込むことができません。
さらに年齢を重ねると唾液の分泌が減少し舌の動きも鈍くなることから、余計に飲み込めない方も増えてしまいます。矯正治療でしっかり噛むことができるようになると、現状よりも十分な咀嚼につながります。食事が美味しく感じるようになったり、胃腸への負担を軽減することにもつながるので、健康維持にも良い効果が期待できます。
身体全体の不調緩和の可能性
不正歯列はお口周辺の筋肉をバランス良く使うことができません。
そこで筋肉の左右差が生じ、一部の筋肉や顎の骨などに過度の負担がかかってしまうことがあります。それらが影響して頭痛や肩こり、自律神経に悪影響を及ぼす要因になるとも考えられています。矯正治療で噛み合わせが整うと、これらの不調が緩和される可能性があります。

治療を始める前に確認すべきこと
シニア世代が安心して矯正治療を始めるためには、事前の確認が重要です。
ここでは、治療前に確認したいセルフチェックポイントと、早期対応の重要性について解説します。
口腔内のセルフチェックポイント
矯正治療を検討する前に、以下の点をセルフチェックしてみましょう。
- 歯茎からの出血はないか
- 歯がぐらついていないか
- 歯垢や歯石が溜まっていないか
- 噛み合わせにズレがないか
- 虫歯や痛みのある歯はないか
これらはすべて、矯正成功のカギとなる要素です。気になる点がある場合は、矯正治療の前に一般歯科治療を受けることをおすすめします。
矯正中の口腔ケアの重要性
シニア世代の矯正治療では、口腔ケアの徹底がより重要になります。
矯正装置の周りに歯垢が溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯科医院での定期的なクリーニングが推奨され、当院では予防歯科治療を最も重視しています。患者様ひとりひとりの口腔内写真、検査結果のデータをしっかり管理し、生涯を通して、当院がお口の中を守ります。
全身疾患との関連性
糖尿病や骨粗しょう症などの全身疾患がある場合、矯正治療に影響を与える可能性があります。
これらの疾患がコントロールされていることが、安全な矯正治療の前提条件となります。持病がある方は、主治医と歯科医師の両方に相談し、連携した治療計画を立てることが大切です。
ココロデンタル恵比寿でのシニア矯正サポート
当院では、シニア世代の患者様に安心して矯正治療を受けていただけるよう、万全の体制を整えています。
恵比寿駅西口徒歩1分(東京メトロ日比谷線からは徒歩30秒)という好立地にあり、平日21時まで、土曜18時まで診療を行っているため、お仕事帰りや買い物の合間にも通院しやすい環境です。
完全個室でのプライバシー配慮
全室完全個室の落ち着いた空間で、ゆったりとしたお時間を過ごして頂けます。
テレビモニターやタブレットを使用して現在の口腔内状況を詳しくご説明し、患者様の不安解消や診療内容のご理解を頂きやすいように配慮しています。CT・マイクロスコープ・口腔外バキュームなどの最新医療機器を導入し、専門の歯科医師と連携することで治療の質を高めています。
痛みの少ない治療へのこだわり
「痛みの少ない・怖くない治療」は当たり前です。
安心の医療システムと熟練の治療技術で、痛みの少ない歯科治療を実現します。治療するだけというつまらない歯医者のイメージを変え、お口の中も、ココロもスッキリ気持ち良くなってお帰り頂ける空間づくりをしています。
総合歯科としての幅広い対応
虫歯や歯周病などの一般歯科から、矯正歯科(マウスピース矯正)、インプラント、審美治療、口腔外科(親知らずの抜歯)、ホワイトニングまで幅広く対応しています。
インプラント治療は10年保証を実施しており、患者様に合わせたオーダーメイドの治療内容を提供(短期集中治療の1dayトリートメントにも対応)しています。矯正治療と並行して必要な歯科治療を受けられるため、トータルでお口の健康をサポートできます。
まとめ|年齢を理由に諦める必要はありません
歯列矯正に年齢制限はありません。
健康な歯と歯茎があれば、シニア世代でも矯正治療は十分可能です。むしろ、見た目の若々しさ、活舌の改善、咀嚼機能の向上、身体の不調緩和など、シニア世代だからこそ得られるメリットも多く存在します。
ただし、歯周病や全身疾患の管理、治療期間の理解、適切な矯正方法の選択など、シニア特有の注意点もあります。治療前の精密検査と、専門医との十分な相談が、安全で効果的な矯正治療の第一歩となります。
「もう遅い」という思い込みを捨て、「今の状態で最適な治療を選ぶ」という前向きな姿勢が大切です。
当院では、患者様一人ひとりに寄り添った安心の治療・おもてなしを提供し、10年20年先も、生涯を通じて患者様のお口の中をサポートいたします。歯並びや噛み合わせでお悩みの方は、年齢を理由に諦めず、ぜひ一度ご相談ください。
シニア世代の矯正治療について、さらに詳しく知りたい方、無料カウンセリングをご希望の方は、ココロデンタル恵比寿までお気軽にお問い合わせください。あなたの笑顔と健康を、私たちが全力でサポートいたします。

著者情報
ココロデンタル 院長 小林 弘樹 Hiroki Kobayashi
経歴
2010年 日本大学歯学部卒業
2010年 日本大学歯学部附属歯科病院勤務
2011年 大崎シティデンタルクリニック勤務
2015年 麻布シティデンタルクリニック勤務
2017年 ココロデンタル恵比寿
2021年 ココロデンタル西麻布