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マウスピース矯正でエラ張りは改善できる?効果と限界を徹底解説

「マウスピース矯正をすればエラ張りが改善するって本当?」

歯並びを整えるためのマウスピース矯正ですが、実はエラ張りの改善にも効果があるという話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。特に「小顔になりたい」「フェイスラインをスッキリさせたい」という方にとって、気になるポイントだと思います。

マウスピース矯正は歯並びを整えるだけでなく、場合によっては顔の印象も変えることができます。しかし、すべての方に同じ効果があるわけではなく、エラ張りの原因や症状によって効果の出方は異なります。

マウスピース矯正とエラ張りの関係性

まず、エラ張りとマウスピース矯正の関係について理解しておきましょう。エラとは下あごの角の部分のことで、この部分が張り出していると「エラ張り」と呼ばれます。

エラ張りには主に二つの原因があります。一つは骨格的な要因、もう一つは筋肉(咬筋)の発達による要因です。マウスピース矯正が効果を発揮するのは、主に後者の筋肉が原因のエラ張りです。

咬筋は噛む力を生み出す筋肉で、食いしばりや歯ぎしりが多い方はこの筋肉が発達してエラが張って見えることがあります。マウスピース矯正によって噛み合わせが改善されると、過剰な力が分散され、咬筋への負担が減少。その結果、時間をかけて筋肉が小さくなり、エラ張りが改善される可能性があるのです。

一方、骨格的な要因によるエラ張りの場合は、マウスピース矯正だけでは大きな変化は期待できません。これは骨の形そのものが原因であるため、矯正治療だけでは限界があるからです。

マウスピース矯正でエラ張りが改善するメカニズム

マウスピース矯正でエラ張りが改善するメカニズムは、主に以下の3つのポイントに集約されます。

  • 噛み合わせの改善による咬筋の緊張緩和
  • 歯並びの変化による顔の輪郭バランスの向上
  • 食いしばりや歯ぎしりの軽減

特に注目したいのが、噛み合わせの改善です。不正咬合(かみ合わせの悪さ)があると、無意識のうちに顎に余計な力が入り、咬筋が発達しやすくなります。マウスピース矯正で噛み合わせが整うと、この余計な力が減少し、時間をかけて咬筋のボリュームが減少することがあるのです。

マウスピース矯正でエラ張りが改善しやすい人の特徴

マウスピース矯正でエラ張りの改善効果を期待できる方には、いくつかの共通点があります。ご自身が当てはまるかどうか、確認してみましょう。

食いしばりや歯ぎしりの習慣がある方は、マウスピース矯正による効果が出やすい傾向にあります。これらの習慣によって咬筋が発達している場合、矯正治療で噛み合わせが改善されると、筋肉への負担が軽減され、徐々にエラ張りが目立たなくなることがあります。

また、出っ歯や受け口などの不正咬合がある方も、マウスピース矯正でエラ張りの改善が期待できます。これらの症状が改善されると、顎の位置が整い、結果的にフェイスラインがスッキリする可能性があるのです。

ストレスで無意識に顎に力が入っている方も、マウスピース矯正が効果的です。マウスピースを装着することで、歯や顎への過剰な力が分散され、咬筋の緊張が緩和されることがあります。

エラ張りが改善されにくい人の特徴

一方で、マウスピース矯正でもエラ張りの改善が難しいケースもあります。

  • 骨格的にエラが張っている場合
  • 遺伝的に下顎角が発達している場合
  • 年齢が高く、骨格や筋肉の柔軟性が低下している場合

特に骨格的な要因が大きい場合は、マウスピース矯正だけでは限界があります。このような場合は、外科的な処置や他の美容医療との併用を検討する必要があるかもしれません。

ただし、骨格的な要因が主でも、咬筋の緊張も併せて存在する場合は、部分的な改善が見られることもあります。個人差が大きいため、事前に歯科医師との詳細なカウンセリングが重要です。

マウスピース矯正の効果と限界

マウスピース矯正がエラ張りに与える効果と、その限界について詳しく見ていきましょう。

マウスピース矯正の最大の効果は、噛み合わせの改善による咬筋への負担軽減です。正しい噛み合わせが獲得できれば、過剰な力が分散され、時間をかけて咬筋のボリュームが減少することがあります。

また、歯並びが整うことで顔全体のバランスが良くなり、結果的にエラ張りが目立ちにくくなるという効果も期待できます。特に出っ歯や受け口が改善されると、横顔のラインがスッキリし、エラの印象が変わることがあるのです。

さらに、マウスピースを装着することで、無意識の食いしばりや歯ぎしりが抑制される効果もあります。これにより、咬筋への刺激が減少し、筋肉の過剰な発達を防ぐことができるのです。

マウスピース矯正の限界

一方で、マウスピース矯正にも限界があります。最も大きな限界は、骨格的な要因によるエラ張りには効果が限定的だということです。

下顎骨自体の形状が原因でエラが張っている場合、マウスピース矯正だけでは大きな変化は期待できません。このような場合は、外科的な処置(エラ削り手術など)の方が効果的です。

また、効果の現れ方には個人差があり、同じ治療を受けても効果の出方は人によって異なります。年齢や体質、生活習慣なども影響するため、全ての方に同じ効果があるとは限らないのです。

さらに、マウスピース矯正による効果は徐々に現れるものであり、即効性を期待することはできません。通常、目に見える変化が現れるまでには数ヶ月から1年以上かかることもあります。

マウスピース矯正とエラボトックスの比較

エラ張りの改善方法としては、マウスピース矯正の他にエラボトックスという選択肢もあります。それぞれの特徴を比較してみましょう。

エラボトックスは、咬筋に直接ボトックス注射を行うことで筋肉の活動を抑制し、エラ張りを改善する方法です。即効性があり、施術後1〜2週間程度で効果が現れ始めるのが特徴です。

一方、マウスピース矯正は歯並びや噛み合わせの改善を通じてエラ張りに働きかけるため、効果が現れるまでに時間がかかりますが、根本的な原因にアプローチできる可能性があります。

比較項目

マウスピース矯正

エラボトックス

効果の出方

緩やかに現れる

比較的早く現れる

持続期間

長期的(矯正後の保定が必要)

短期的(3〜6ヶ月で再施術が必要)

アプローチ

噛み合わせの改善による根本的アプローチ

筋肉の活動を直接抑制する対症療法

副次的効果

歯並びの改善、口元の美しさ向上

歯ぎしり・食いしばりの一時的軽減

どちらが良いかは、エラ張りの原因や希望する効果、ライフスタイルなどによって異なります。即効性を求める場合はエラボトックス、根本的な改善を目指す場合はマウスピース矯正が適しているでしょう。

また、両方を併用するという選択肢もあります。マウスピース矯正で噛み合わせを改善しながら、エラボトックスで即効性のある効果を得るという方法です。ただし、併用する場合は必ず専門医に相談し、適切なタイミングや方法を指導してもらうことが重要です。

マウスピース矯正を検討する際のポイント

マウスピース矯正でエラ張りの改善も期待したい方が、治療を検討する際のポイントをご紹介します。

まず最も重要なのは、信頼できる歯科医院選びです。マウスピース矯正の経験が豊富で、顔全体のバランスを考慮した治療計画を立ててくれる医師を選ぶことが大切です。エラ張りの改善も視野に入れた治療を希望する場合は、その旨を事前に伝え、対応可能かどうか確認しましょう。

また、治療前の詳細な検査と診断も重要です。レントゲンやCT検査、口腔内スキャンなどを通じて、エラ張りの原因が筋肉によるものか骨格によるものかを正確に診断することが、効果的な治療につながります。

治療期間と費用について

マウスピース矯正の治療期間は、症例の複雑さによって異なりますが、一般的には1年〜2年程度かかることが多いです。エラ張りの改善効果が現れるまでにも同程度の期間が必要と考えておくと良いでしょう。

費用については、マウスピース矯正全体で40〜100万円程度が一般的です。保険適用外の自費診療となるため、事前に詳細な見積もりを確認することをおすすめします。

なお、矯正治療は長期間にわたるため、通院のしやすさも重要なポイントです。仕事帰りに通えるよう、平日夜間や土曜日も診療している医院を選ぶと便利でしょう。

まとめ:マウスピース矯正とエラ張り改善の可能性

マウスピース矯正は、適切な症例であればエラ張りの改善に効果を発揮する可能性があります。特に、咬筋の発達が原因のエラ張りや、不正咬合によって顎に余計な力が入っている場合は、マウスピース矯正による噛み合わせの改善が効果的です。

一方で、骨格的な要因が大きい場合は、マウスピース矯正だけでは限界があることも理解しておく必要があります。また、効果の現れ方には個人差があり、即効性を期待することはできません。

マウスピース矯正でエラ張りの改善を目指す場合は、以下のポイントを押さえることが大切です。

  • 信頼できる歯科医院で詳細な診断を受ける
  • エラ張りの原因(筋肉性か骨格性か)を把握する
  • 治療計画や予想される効果について十分に説明を受ける
  • 必要に応じて他の治療法との併用も検討する

歯並びの改善とともに、フェイスラインもスッキリさせたいとお考えの方は、ぜひ一度専門医に相談してみてください。あなたに最適な治療法を見つけるお手伝いをいたします。

当院ココロデンタル恵比寿では、マウスピース矯正の診査・診断は費用がかからないので、お気軽にご相談いただけます。経験豊富な専門医が、歯並びだけでなく顔全体のバランスを考慮した治療計画をご提案いたします。

詳しくはココロデンタル恵比寿公式サイトをご覧ください

エラボトックスも当院でもやっているのでそのことも入れてください。

 

著者情報

ココロデンタル 院長 小林 弘樹 Hiroki Kobayashi

経歴

2010年 日本大学歯学部卒業

2010年 日本大学歯学部附属歯科病院勤務

2011年 大崎シティデンタルクリニック勤務

2015年 麻布シティデンタルクリニック勤務

2017年 ココロデンタル恵比寿

2021年 ココロデンタル西麻布

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